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熊本小型企業邁向真正 DX 的第一步

完全リモート体制を整えることから始めるDX

新型コロナウイルスの感染対策や働き方改革などで、多くの企業でテレワーク導入が進みました。

SHIN株式会社も例外なくコロナでリモートワークを余儀なくされ、テレワークへと舵を切りました。

今ではオフィスに戻る企業も増え、テレワークを続けるかどうかの議論もありますが、コロナ当初は国を上げて「もうオフィスには戻らないよう」という働き方改革を進める考えもあり、賛同する形で弊社も完全リモートに切り替え、リモート用の事務所への移転を実行しました。


出典:GLOBIS テレワーク制度を継続すべきか否か?――GoogleやMetaなど、それぞれの立場の違いを決めるもの

2021年9月に完全リモート体制の事務所を移転してはや1年。(コロナが始まってはや3年…)

全スタッフ自宅で作業を行い、打ち合わせや社内ミーティングにオフィスを利用する体制で業務を進めています。

テレワークへ移行するにあたりメリット・デメリットはありますが、「人が隣にいない」という以外のデメリットがあってはならない。むしろ「テレワークにすることで様々な業務を効率化をする転機になる」と考え可能なところからデジタル化(クラウド化)していくDXの第一歩をスタートさせました。

DXに関しては「今さら聞けないDXとは」で解説しています。

ビジネスモデルに変革を起こすDXをいきなり実行するのは難しい

最近ではDX(デジタルトランスフォーメーション)がバズワードになり、IT導入補助金など国を上げてのデジタル化が加速していますが、私たちのような熊本のいち小規模事業者がいきなり「ビジネスモデルに変革を起こすDX」などそう簡単には出来ません。

しかし、これからの企業において、デジタルを活用した業務効率化やビジネスモデルを変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)は避けて通れない時代。実際に何からDXを始めて行けば良いか分からないという会社様もいらっしゃるのではないでしょうか。熊本のような地方であれば大手企業のDX規模感を自社に当てはめるのも簡単ではありません。

まずは完全リモートが可能なところまで会社のデジタルリテラシーを上げていく

DXを行うにあたり、取り掛かりとして「人と接することが必須な業務以外」をテレワークで不自由のない環境づくりを目標にするのをお勧めします。テレワークだから効率が落ちるということでは、まだ十分なデジタル環境とは言えません。

どこに不自由さを感じるか、どう改善すれば今までのやり方よりも効率が上がるのかを試し、協議しながら個人間や部署間のデジタル活用をすり合わせしていくことが大切です。

誰か(どこかの部署)が使いづらいと感じれば、デジタル化を定着させるのは難しいため、あくまでも以前の方法では面倒くさいというところまで、進めなければなりません。そこまで来れば、会社のデジタル化はかなり進んでいるはずです。

社内でデジタル化をすり合わせいく行為がその先のDXに繋がる

このデジタル化をすり合わせていく行為自体が、会社全体のデジタルリテラシーを向上させ、デジタルのアイデアをうみ、これまでの会社の知見を活かした新たなデジタルビジネスへの転換につながると考えます。

ということで、前段が長くなりましたが、ここからはDXの第一歩として、テレワークを不自由なく実施するために、私たちが実施してきた業務効率化をご紹介します。

創業時にクラウド会計を選択してよかった「Freee会計」


今では様々な会計ソフトがクラウド対応していますが、私たちが創業した8年前はオンプレミスの会計ソフトが全盛の中、クラウド会計のFreeeが注目を集め始めた時期でした。

Freeeは会計のプロに使いずらく、素人にはとっつきやすいと耳にします。
私たちも経理の専任がいなかったため、Freee会計を選択しましたが、後のデジタル化に大いに役に立ちました。

経理は会社のバックオフィスの中心となるため、これまでのやり方を一新するのは簡単ではありませんが、中心であるがゆえにその後の業務効率化に大きく寄与します。会計の連携が取れていないと「システムのバラバラ問題」が発生しがちです。

システムのバラバラ問題を発生させないバックオフィスの最適化

いろいろなシステムを導入するところまではいいのですが、システムの連携が取れていないと重複登録や慣例に沿って行う無駄な作業。そういったものが積み重なり非効率が生まれます。

システムの連携は業務効率化に必要不可欠で、その中心にある会計ソフトの見直しは重要性が高いと言えます。その点Freeeは他サービスとの連携性が高く柔軟性のある会計サービスです。

独自の見積もり・請求システムとFreeeを連携

私たちは独自の見積り・請求書システムを構築し利用していますが、このシステムから毎月の請求情報を一括でFreeeに取り込むことで、請求管理の手間を劇的に減らすことができました。顧客名簿も連携しています。

今後はインボイスの対応などの検討もありますし、Freee自体の見積り・請求システムも充実していているので会計システムを切り替えるには良いタイミングだと思います。(IT導入補助金があるのも大きいですね)

電話の窓口代行サービスを活用し電話通知をSlackへ


テレワークを実施するにあたり、最初に検討したのが「電話対応」でした。

単純に行うのであれば代表電話を誰かに転送すれば済む話ですが、電話の窓口業務というのは集中力と時間を奪うため、テレワークを機会に電話の受け取りを最小限にするところから始めました。そのため電話の一時受付を外部受け取りサービスに委託し、必要な電話だけを受けるようにしました。(幸い弊社は電話での問い合わせが少ない業種ですが、本格的に構築するためにTwilioやAWSの電話転送も検討しました)

電話代行業者からの着信通知はメールで届きますが、誰が電話に対応するかをスムーズに決定・共有するためにSlackへ自動で通知し、そのまま対応者の決定もslack上行い対応しています。

吟味を繰り返したクラウドストレージ

クラウドストレージは最終的に、MicrosoftのOnedriveに落ち着きましたが、同じに見えるクラウドストレージのサービスも意外としっくりくる結果にならず何度かサービスを変えて試しました。
弊社はクラウドストレージだけだと問題が起きた時に全く作業ができなくなるため、ローカルのファイルサーバーとクラウドサーバーを同期させて使うことを選択しました。

最初に試したのは「box」です。大容量のデータを取り扱うため、法人クラウドの容量が無制限というboxは魅力的でした。最初は順調でしたが、当時のboxのバグなのかmacとwindowsのファイル名の解釈の違い(句読点)で同期が止まるというエラーが発生し、どうしても改善できなかったため、泣く泣く無制限ストレージサービスを諦めました。

その後、AWSでのサーバー構築なども試しましたが従量課金とクライアントへの共有URLの発行に難があり断念。その後Microsoftユーザーが使えるOnedriveに移行しました。Onedriveも同期スピードなど完璧ではありませんが、要件を満たしているので今はOnedirveで落ち着いています。

国内MAツール以上セールスフォース未満の機能がちょうどいいHubspot

ホームページからの問い合わせを最大活用させるためには、MAツール(マーケティングオートメーションツール)の導入は検討したいツールでした。しかしこのようなSaaS(Software as a Service)を提供する会社はカオス状態にあり、サービスを選ぶのも一苦労。(タレントCMで)知名度が高いからと言って、いざ管理画面を触ってみると心もとないSaaSも多い印象です。

結局使い物にならないと社内で定着せずに終わってしまうケースにもなりますので、SaaSを選ぶときは、「連携が充実していること」と「サービスのバージョンアップ期待」が大切です。一見同じに見えるSaaSでも、分析機能や今後AIの分野での競争となるときに研究開発の差がサービスクオリティに大きな差を生むのではないかと思います。最悪淘汰されるSaaSもたくさん出てくるでしょう。

その中でSalesforceは間違いなくトップツールですが、弊社には多機能で高額でしたので二の足を踏みました…。ホームページからの問い合わせの最適化ができれば良いという考えで、マーケティング機能が充実しているHubspotをチョイス。

Hubspotはホームページのお問い合わせから個人の行動を追える機能はもちろん、チャットツールやメルマガ、メールの開封通知、Googleカレンダーと連携した空きスケジュールの予約など必要な機能が揃っていて、無料でも十分使えます。

社内のグループウェアにはバックログ♪

リモートで作業する上でそれぞれの業務や進行状況を把握するのにグループウェアは欠かせません。

最初は「Asana」というFacebook開発時に使用されたグループウェアを導入していました。

SaaSを選ぶにあたり「連携が充実していること」と「サービスのバージョンアップ期待」が重要と申したようにAsanaはどちらも充実していましたが、当時まだ日本語でのサポートが不十分ということもあり、使用を断念し、今では国内の「Backlog」というグループウェアを使用しています。

Asanaを使い続けていれば他のサービスとの連携が色々と期待できたでしょうが、Backlogは日本のサービス(福岡ということで)安心感はあります。サービス連携やバージョンアップの速度は今ひとつですが、業務を進行するという点においては社内で使い慣れたということで満足しています。

特別なものがなくても効率化の癖が染みついた

どれも提供されているサービスを使用していますので、それほど特別なことはありませんが常に効率化を実行する癖はつきました。

ちょっとしたところを連携させたりするだけで充分効率化することができます。
今でも現在の構成に満足せず、不便と感じることや便利そうなサービスを社内共有し改善しています。

もし、御社でもDXに向けたデジタル活用をお考えでしたら是非ご相談くださいませ。

類別: DX/數位轉型, 系統

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